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能面展を終えて

先月24日に終えて搬出した能面を保管ケースに収納する作業が終わり一段落しました。
今回の展示会には特別にブローチやストラップなどの小物類を展示したのですが、注目度が高くて驚きました。
能面制作の合間に、普段目にした狂言面などを縮小して製作します。

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材料は道内で入手が容易な「カエデ」「オンコ」「ツリバナ」を使っています。
細部に使う彫刻刀は仏像彫刻に使う刀で、幅1.5㍉の印刀や丸刀をメインに使っています。
細かい作業ですが、展示した般若は1週間ほどで完成します。
興味のある方は、トライして見て下さい。


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小樽市公会堂・地下展示ブース 令和5年度の能面展示終了

能面と木地仕上げ品の展示を終了いたしました。
皆様のご支援を深く感謝申し上げます。

来年も5月から展示する予定です。

展示ブースには飾り面の「父尉」「黒式尉」「延命冠者」を展示いたしました。
この面は槐の木(延寿)で彫ったもので、木目が大変美しく仕上がっています。

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展示会場でのワンショットーⅡ

能面展は9月24日(日)に終了しました。
お客様への対応に、不慣れな状況も散見しご不便をかけました。次回には期待に応えられるようにしたいと思います。

ブログの前号で「能面と花のコラボレーション 第2弾」の紹介をいたしました。
第1弾についてもお話をする必要性を感じ、紹介します。

第1弾は2019年12月に、札幌市教育文化会館の情報誌Act32-33号として発行されました。
使われた面は大飛出・孫次郎・蛇の3面です。

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これらの面も、今回の能面展に展示しました。
スナップショットで紹介します。

大飛出
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孫次郎
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4年経った今も変わらぬ相貌に、夫々の魂がより強くなっているように見えます。


展示会場でのワンショットーⅠ

今月19日から始まった「第16回 外沢照章 能面展」も明日が最終日になります。
沢山の来場者があり、満足な対応も出来ず皆様にご不便をお掛けしております。

今回は会場に展示されている面の中から、本年8月3日に本ブログで紹介の「能面と花のコラボレーション 第2弾」で採用した白式尉・中将・鼻瘤悪尉のスナップ画像を掲載いたします。

Act44-45 三連L

また、コラボの第1弾で採用した大飛出・孫次郎・蛇も会場に展示しております。
皆様のお越しをおまちしております。

白式尉
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中 将
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鼻瘤悪尉
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第16回 外沢照章・能面展開催

コロナ等で中止などのアクシデントが有りましたが、小樽市公会堂での「第16回外沢照章 ・能面展」が本日から9月24日(日)まで開催いたします。
会場の様子を報告いたします。

展示数は能面45面と木地仕上面+説明用面を40面以上。合計では85面以上の展示数になります。
皆様のご来場をお待ちしております。

開催場所 小樽市公会堂

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会場1 受付のあるフロア

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会場2 隣接する奥のフロア

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ガラスケース内展示(受付フロアの右側)

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ガラス収納箱1
細かく説明するための能面と小物品(ストラップ・ブローチ・ループタイを展示

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ガラス収納箱2・3
木地仕上げ品の作品を揃え、制作工程などの説明と皆さんが手に取って体験してもらうためのコーナー

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愉しい一時を提供できると思います。






蛙ーⅡ

蛙は痩男系の一種です。
焦点が合わないうつろな目と、髪の毛も水に濡れて乱れ髪になっており、これらが弱さと哀れさを強調して、いっそう悲哀さが増しています。
痩男の奇形面として使われます。

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演目は”善知鳥“”阿漕“”藤戸“に使われます。
9月に小樽市公会堂で開催される能面展に出品。


第16回 外沢照章・能面展開催案内

第16回案内状ⅢL

2019年開催の第15回からコロナ等の諸事情により取り止めが続き、本年9月19日(火)~24日(日)開催する運びとなりました。
この画像は第12回開催時に能舞台から展示会場を写したもので、演能の時に客席(見所)となる場所を使っています。
今回も同じ場所で行います。

能舞台を眺めながらの能面の鑑賞は、とても癒されると思います。初めての方も是非お越し下さい。

画像上でクリックすると画像が拡大します。
来場の前に展示会中止の告知がされていないか、本ブログで確認をお願いいたします。

釣眼

釣眼は黒髭に類似した面で演目も黒髭に準じて、”春日龍神“”竹生島“等に使われます。
一般的な釣眼は顔が全面金泥に塗られているが、この面は古面仕立てとしています。

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9月に小樽市公会堂で開催する能面展に出品。


小樽市公会堂・地下展示ブース 令和5年9月の能面展示

9月の能面展示は「一角仙人」「小面」「慈童」の3面です。

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一角仙人は謡曲”一角仙人”の専用面で、鹿から生まれた証となる角を抱いている。

小面は謡曲の中で人気のある鬘物(かづらもの)において、赤入りの華やかな衣装を纏い”松風””井筒””野宮”等に使われる。

慈童は童子と同じ少年の表情を持った面で、前髪の毛描が優しさを感じさせる。”田村“”小鍛冶“等に使われる。





ふくれ(膨)

膨れっ面の意味を調べると、頬をふくらませた不機嫌な顔つきとあります。
狂言面のふくれの類型面であり、ふっくらとした両頬が垂れ下がっているところから付いたようです。
顔立ちがユーモラスで親しみやすい。

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演目「比丘貞」「庵の梅」に使われます。
9月開催の能面展に出品。

*1.乙についての記述は本ブログのカテゴリー「狂言面」で観ることが出来ます。
*2.「比丘貞」の比丘(びく)とは
  仏教における男性の出家修行者のことを言い、女性のときは比丘尼(びくに)と言う。


増女

9月に開催する個展に向けて、4つの面を制作しています。
トップは増女です。
小面や若女などに比べキリッとした顔立ちをしていて、「羽衣」「葛城」などの神女の役で使われます。

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個展についてのご案内は9月に入りましたら本ブログで紹介します。

個展に向けて

本年9月19日(火)~24日(日)に、小樽市公会堂にて行う個展に向けて作品を制作中です。

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作品は、左より「釣眼」「増女」「蛙」「ふくれ」で、最終段階の彩色の途中です。
これからの作業としては、肌の色を出す古色彩色と古面仕立てです。

今月末の完了を予定しています。
※ 画像の上でクリックすると拡大します。

SCARTSコート・スタジオで開催された能楽展

本ブログの7/9号で紹介した「新たなる能楽を体感できるイベント」
会期は終わりましたが、斬新なコーナーも有りました。

1Fは”白鏡‐明滅の虚空”がテーマです。
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中央では木や花で囲まれた処に、能楽のホログラムで仕舞の動画が写されています。
同じようにデジタル空間を利用したVRで、仮想舞台で仕舞が出来るVRも有りました。
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同じコーナーには、7月に発行されたAct44-45に掲載された能面「鼻瘤悪尉」「中将」「白式尉」と、反対側にもAct32-33で掲載された能面「蛇」「孫次郎」「大飛出」の6面が展示されました。
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能面を写した大型のパネルと、透過型反射板を使って多面的に写された「大飛出」の画像にはビックリ!
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他、能舞台の模型・能楽の楽器・謡本や能の書籍など、多くのコーナーが有りました。
わくわく感満載のイベントでした。

2Fでは若者向けの”脱出ゲーム × 能楽 × HORROR”が行われており、休日には数時間待ちの人気とのことでした。
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能面と花のコラボレーション 第2弾

札幌市教育文化会館の情報誌Act44-45合併号が発行されました。

企画スタートは2019年12月に「能面と花のコラボレーション」の初号(Act32-33合併号)として発行されました。
本ブログの2019/12/23で紹介しております。

Act44-45表紙L

能の演目は神・男・女・狂・鬼と翁の6区分に大別されるなかで、初号では(嵐山→大飛出)・(松風→孫次郎)・(道成寺→蛇)を選定し、面と花で表現しました。
第2弾では、残った区分から(清経/忠度→中将)・(鞍馬天狗→鼻瘤悪尉)・(翁舞→白式尉)と決めコラボを致しました。

Act44-45 三連L

※画像の上でクリックすると拡大します。

Actを観たい方は札幌市教育文化会館のHPにアクセスをして、上部大型画面の下にある指定釦の右端がActの表示になります。画面上のActをクリックしてください。アーカイブが開きますので、目的の号数を指定してください。

小樽市公会堂・地下展示ブース 令和5年8月の能面展示

8月の能面展示は「赤般若」「孫次郎」「笑尉」の3面です。モデル面18面の変更はありません。

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孫次郎は同じ型紙で2面制作した一つで、札幌市教育文化会館の情報誌「Act32-33」に掲載された孫次郎と一卵性双生児の繋がりがあります。
会場でスマホにより教文のA ctの画像と比べてみるのも愉しいかもしれません。

地下展示ブースのある展示場がリメイクされました。
能楽堂や大正天皇が北海道行啓のときに、小樽で宿泊した御旅館の写真が沢山展示されています。

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この夏、明治45年建立の御旅館(現、小樽市公会堂)と、大正15年建立の岡崎家能舞台(現、小樽市能楽堂)を散策するのも良いですね。
プロフィール

外沢照章

Author:外沢照章
1984年から能面打ちを始めました。
定年退職を機に、2003年に小樽へ移住し能面打ちにハマっています。

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