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展覧会「小樽の能楽」関連情報ーⅢ (装束)

市立小樽美術館で開催中の展覧会は2週間が過ぎ、市内ばかりでなく地方からのお客様も増えています。
今回は各種の展示品の中でも、一段と華やかな能の装束を紹介します。

会場奥のガラスケースには、代表的な絹地に刺繡を施した絢爛豪華な「唐織」や「厚板」「縫箔」などが飾られています。
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左壁面には「長絹」「狩衣」「法被」の他に、「中啓」「鬘帯」「腰帯」などの小道具が展示されています。
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岡崎 謙氏が使用していた品々、一堂に観る機会は貴重なひと時となるでしょう。

※画像の上でクリックすると拡大して観ることができます。

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小樽市公会堂・地下展示ブース 令和4年6月の能面展示

6月の能面展示は「皺尉」「孫次郎」「弱法師」の3面です。

皺 尉
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孫次郎
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弱法師
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以上の3点は月替わりで展示替えいたします。
尚、同時に展示しているモデル面(木地仕上げ面)は、変更ありません。
展示の詳細を知りたい方は、本ブログの4月27日号をご覧ください。


獅子口の彫りーⅩ

彫りが完成しました。面裏には焼印「章」を入れました。
仕上げ彫は7月中旬から行います。

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獅子口の彫りーⅨ

獅子口の彫りも目を刻む段階まで進みました。
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面の縦軸中心にケガキ線がかかれています。この線上に横の型紙を当てる位置を表す点が示されています。
彫りを進めるにあたって注意することは、横の型紙を当てながら彫りますが、彫りの箇所と関連する上下の2か所に対しても型紙を当てて、相互の形状の関係性を確認しながら行う事が大事です。

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次回は目を入れた彫りの最後を紹介します。
彫りの最後は、形が出来上がった形状の木肌が滑らかになるように仕上げ彫りをおこないます。
面裏の仕上げもいたします。


展覧会「小樽の能楽」関連情報ーⅡ (能面)

今月14日から開催された展覧会の模様を紹介します。
今回は能面です。
能面の展示数は40面で、各10面を4ブロックに分けて展示されています。

 A ブロック 男面・尉面・翁面
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B ブロック 鬼神面
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 C ブロック 女面
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 D ブロック 神霊面・怨霊面
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展示作品は6月11日と12日に展示替えをいたします。
展示後半は別な作品を展示いたします。

※画像の上でクリックしますと拡大表示します。

獅子口の彫りーⅧ

口周りの彫りが完了しました。

威嚇する表情を出すことに重きを置き、口の開きや牙の向きに注意が必要です。

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表情もほゞハッキリとしてきましたので、面裏の彫りも進めました。

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次のステップは目周辺の彫りを行います。
彫り途中の作品を観たい方は、現在開催中の「小樽の能楽」展において、私の当番日である
5月18日(水)9時半~12時
5月22日(日)13時~17時
会場にてお声を掛けていただきましたら、実物を観ることができます。
入館には入館料が必要です。

展覧会「小樽の能楽」関連情報ーⅠ

昨日からスタートした展覧会「小樽の能楽 旧岡崎家能舞台と能面・装束の世界」の関係者として期間中の水曜日・午前中と日曜日・午後に会場に待機し、来場者の方々の疑問・質問に対応する役目を担います。

この時間を使い会場の様子を御報せいたします。
・観覧の様子
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・衣装
 豪華な唐織を中心に代表的な衣装が展示されており、目の保養にはもったいないほど豪華なものです。
 岡崎家が演能に使った衣装ですが、以前、同様の衣装を鑑賞したのは10年以上前の小樽市公会堂でした。
 観る価値が高い品々です。
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・腰帯と鬘帯
 これらの帯は曲によって柄や色合いの異なるものを使用します。
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・中啓
 仕舞に使う大切な扇です。帯と同じように曲によってデザインが異なります。
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展覧会「小樽の能楽 旧岡崎家能舞台と能面・装束の世界」まもなく開催

5月14日(土)~7月10日(日)まで開催されます。
本ブログの3月4日と3月29日に紹介しています。
昨日からの二日間で、私が担当する能面の設営作業を実施いたしました。
最後のお化粧を残し、完了となり本番を待つだけです。
会場の風景を紹介します。

2階入り口正面には、小樽能楽堂の能舞台鏡板を等身大に印刷した老松が視界に飛び込みます。
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入り口側には翁系・男系・鬼神系の面を展示。
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奥の通路側には女系・怨霊系・神霊系を展示。
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奥には昭和の初めから岡崎謙氏が使った能装束が飾られ、美しさに魅了されます。
小樽に根付いていた能楽に触れてみる機会ですね。


獅子口の彫りーⅦ

今月14日から開催される市立小樽美術館「特別展小樽の能楽~旧岡崎家能舞台と能面・装束の世界」に向けて、出品する能面と取付パネルなどの備品の準備に傾注していました。

久方ぶりに「獅子口」の彫りを行いました。
今回は鼻の孔と形を中心に進めましたが、次の工程となる口周りにたいしても手を入れています。
前回掲載した作品と比べて見てください。

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口が終わりますと彫りの最後に目の周りをおこないます。

展覧会は約2カ月間のロングランです。期間中は会場へ足を運ぶ機会が多くなり、彫りの作業が疎かになりますが、マイペースで進めます。
プロフィール

外沢照章

Author:外沢照章
1984年から能面打ちを始めました。
定年退職を機に、2003年に小樽へ移住し能面打ちにハマっています。

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