二十余

「二十余」ははたちあまりと言います。藤戸の専用面として使われます。

わが子を失った母親が、「二十あまりの年波、かりそめに立ち離れしも、待遠に思ひしに、またいつの世に逢ふべき」と述懐した言葉から面の名前が付いています。

面のしきたりとして、鬼神や怨霊面は眼や歯が金色になっていることが通例です。しかし、「二十余」では、この世に生きていた当時の思いを強く反映させたいとの意図から、金色の細工は施されていないのです。ただ、顔面は血の気の無い弱々しい表情が、死人であることを表しています。

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木地の状態で、彩色は秋以降になる予定です。
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プロフィール

外沢照章

Author:外沢照章
1984年から能面打ちを始めました。
定年退職を機に、2003年に小樽へ移住し能面打ちにハマっています。

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